暴走ゲーム


『嫌だし』

・・・。

「菜摘~キレるなって~」

彩乃はあたしをなだめる。

『あたしだってもう無理。会いたいとか、しつこいんだけど』

『約束は?』

『・・約束?』

「なんの約束?」

彩乃があたしに聞いてくる。

「分かんない・・・全然覚えてない・・・」

思い出そうとしてる時、メールが届いた。

『遊ぶって約束。したよね?』

「したの!?」

クラスの女子が騒ぐ。

「あ・・・・」

思い出した・・・・。

『もう許さないから。菜摘の大切なもの、全部壊すから』

『大切なもの・・・?っ! 嫌だ!!』

「菜摘、大切なものって?」

「それは・・・」

言うのを躊躇った。

だって・・言っちゃいけない・・・。

言えない・・・。

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