暴走ゲーム


「菜摘、もう少し休んだら?」

「うん・・・」

「それから、高校は遠いとこを入学した方がいいって。あたしも一緒に受験する」

「うん・・・」

「てゆうか、もう願書出しちゃったし★」

「・・・」

返事のしようがない。

「彩矢と一樹は・・・?」

「あの2人は無事だよ。気絶して、公園に寝かされてたのを近所の人が通報しちゃったの」

しちゃったって・・・。

「でももう大丈夫でしょ。アイツはもうこの世には居ないんだし」

「うん・・・」

けど・・晴也が居なくなった・・・。

晴也は・・あたしを守ってくれた・・・。

なのに・・あたしは晴也に何もしてあげれなかった・・・。

「晴也・・・ごめんなさい・・・」

彩乃に聞こえない声の小ささで、晴也に謝った。

「菜摘、明日からは学校行けるからね」

「うん・・」

学校へ行ったら、みんなはあたしを励ましてくれた。

責める人は誰も居なくて余計に泣けた。

< 45 / 51 >

この作品をシェア

pagetop