星、流れ
一粒
「メール返すの早っ!」

出会いは某サイトで。

メールしてた人数12人。
電話もしてた人数4人。

「あれ?コイツとは何の話返してたっけ……」

「分かる!分からなくなってくるよねー」

携帯が普及して、【メル友】が流行り出した頃は友達と一緒にいるのに携帯をピコピコしてるのは見慣れた光景だった。

【ヒマ潰し】
【遊びたがり】
【ヤリたがり】
【寂しさ埋め】

他、色々な理由でメル友してる友達がチラホラ。

私の場合は、【寂しさ埋め】。

一目ボレした彼と別れてから、一人になる時間が怖かった。

朝帰りは当たり前。

昼過ぎに起きたと思えば、家を出る。

そんな毎日が、当たり前になっていた。

「菜々、アッちゃんの事やっぱ……まだ忘れられない?」

「そら、ね」

アッちゃんとは別れた彼の事。

「ん、メールしててイイ感じの人とかいないの?」

「いない。メールとかって所詮は遊びか暇潰しなんだし。メル友と恋愛とか無しでしょ」

和歌は毎日一緒にいる親友で、いつも喋る事が無くなれば昔の恋愛を引きずってる私を気にかけてくれた。

そんな和歌の言葉を否定しながらも、その言葉に救われたりしてた。
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