雨☆模様!!
「後ろ向いて」
お姉さんは、シフォのぬぐせを、エプロンのポケットから取り出したクシで、
とかします。
お姉さんが近くに来て、いいにおいがして、
シフォは、
ドキドキです。
「ねえ、森の中に変な人がいたでしょ?」

変なひと。どうやら先ほどのお兄さんのことをいっているようです。シフォは思わず

「お姉さんの、これですか?」

この前、通りすがりの人がしていたのをまねして、シフォは小指を立てていいました。
友人を略して、
たぶん何か工夫をこらした、おしゃれな
あいさつでしょう。

「もうやだシフォくん!おばさんをからかっちゃって!えい!」

お姉さんは、子供っぽい笑みを浮かべて、
シフォを後ろから抱きしめます。

「え?え?」
シフォは冗談をいったわけではなかったので、とても困ってしまいました。
ただの知り合いだったのでしょうか?

「あの変な人は、弟なのよ。まあ、恋人だなんて!」

「……」

大変な勘違いをして
しまったらしく、
言葉につまりました。
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