死に神と俺





契約?少女はまたどこからか、万年筆を取り出す。



「高根沢優人、てめぇラッキーだな」


「はあ?」


「ジジイが面白がってんだよ」



よくわからないが、神様が面白がってる、…ってことでいいのか?



「てめぇには今から、木下真理佳の死んだ時間、死んだ場所に飛び、代わりになってもらう」


「………ああ」


「が、…とりあえずジジイが、てめぇを生かしたいらしい」


「は?」


「だから、てめぇは頭を強打したが命を取り留める」


よ、よくわからないんだが。さっき人の死について俺めちゃくちゃ説明受けてたよな、神様って気まぐれなのか。



「そして、どうにかして木下真理佳と両想いになれ」

「………………は」


「てめぇとそいつはジジイの回す世界的には、どうしても想い合えない『運命』らしいんだよ。だからよ、とりあえずてめぇならできそうな気がするからやってみろだって」


「な、なんて勝手な…!」


「で、両想いになれなかったとき。容赦なくてめぇを殺すってよ」





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