死に神と俺





次第に、また思考が薄くなるのが分かる。なんなんだよ、くそ。



「てめぇが死んだら、私が責任持って上に連れてってやるよ」


『普通は死に神じゃなく、天使じゃねえの?』


「天使達は上に着いた魂を、楽にしてやる為にジジイのところに連れてくだけだ」


『よくわかんね』



ああ、なんだかすげぇ眠い。遮られた視界が、ゆっくりと俺を眠りに導いていく。最後に聞こえた死に神の声で、再び俺は眠りについた。



「優人、おやすみ」





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