死に神と俺





おい、おい!優人!!てめぇ起きやがれ!!勝手に死んだら殺す!!……うぅ、死ぬなよ!!


うるせーな、男の泣き声で目覚めるなんて最低だ。死んだら殺すってなんだよ、意味わかんねえよ。布団に顔埋めて泣いてたのは卓也だった。



「…うるせーよ」


「は、…優人…?」


「泣くな、気持ち悪いから」


「てめぇ!ふざけんな!!」



思い切り胸倉を捕まれて、体を揺さぶられる。怪我人になんて仕打ちだよ、…とりあえず力が入らない手で、卓也の肩を掴む。



「心配してくれたんだろ、ありがとう」


「う、うるせー馬鹿!」




.
< 23 / 41 >

この作品をシェア

pagetop