死に神と俺
いや、でも両想いにならねえと俺死ぬし。…でも、恋愛には段階が…!
「よく考えたら、…部活も入ってないし、運動神経良くなくても、…高根沢くんも、走りたいのかなって」
「は」
「まだ間に合うから陸上部、入部しなよ!」
うわあ、…なんて鈍感なんだ木下真理佳。とりあえずばれなくてよかったけど、なんだか凹む。
うなだれてたら、木下は余計に勘違いしたみたいで、「大丈夫だよ!」なんて微笑んでくる。
「俺、別に陸上部入りたいわけじゃねえんだ」
「え、そうなの?!」
「……俺、木下が、…走ってるの見るの、…好きなんだよ…」
な、なんだか変に照れて、後半声が小さくなってしまった。
ちらりと木下の顔を見れば、目を丸くしてた。
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