死に神と俺
お願いします、神様、死に神様
昨日この教室の前の廊下で、男子生徒二人がふざけていたらしい。そして片方が窓にぶつかり、その窓は少し外れ易くて、もうすぐ修理を頼むところだったんだ。
そしてその窓が外れ、真下に居た木下に落下したらしい。頭を打って、そこからの出血も酷く、救急車が来たときにはもう…、
「…嘘、だろ」
担任の話しが上手く頭に入らない、木下が?嘘だ。担任はそれを説明すると、今から臨時の会議があるから生徒は下校しろ、と指示を受けた。
担任が教室を出ると、クラスは木下の話題で持ち切りだった。泣いている生徒までいたけど、俺は涙もでなかった。
「優人、お前大丈夫かよ。…とりあえず帰ろうぜ」
「…ああ。悪い、卓也先帰ってて」
「お前どこ行くんだよ」
「俺行くところあっから」
席から立ち上がり、ふらりと教室を出た。廊下をふらふら歩いて、保健室を目指す。目眩がする、見つからなければ寝ても大丈夫だろう。
保健室にたどり着くと、保健医はもう居なかった。
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