。+°俺様オオカミ°+。


 「杞憂について話しておくな?」

 そういえば杞憂ちゃんが何者なのか教えてもらっていない。

 「うん」

 「杞憂は、土屋財閥の娘」

 「つ、土屋財閥!?」

 土屋財閥とは日本で一番大きな力を持っている会社名なのだ。

 「そ、で昔店で迷子になってたあいつを親のところまで連れて行ったら気に入られちまって…。

 おばさんまで気に入ってこの話してきたんだと思う」

 稀龍かっこいいし優しいし…。

 モテるのも当たり前か…。

 「ま、そんなところ。

 親父がどうにかしてくれると思うけど」

 あ、初めて話に出てきました稀龍のお父さんです。

 おじさんは、海外で仕事をしていて単身赴任なのです。

 「おじさんが?」

 「心配すんなってことよ」

 頭を撫でる。

 「うん」

 絶対大丈夫だよね?


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