君だけのもの。
「俺んち厳しいから
泊まらせてやれなくてごめんな
今日も加奈んち泊まんの?」
「う〜ん多分」
「お父さんとこ泊まれないの?」
「どこに住んでんのか
わかんないもん。
それに…」
きっともう子供がいる。
「それに?」
「あっ ううんなんでもない!
そんでさ加奈がさ〜…」
一瞬しゅんは
不思議そうな顔をしてたけど
察したのか触れなかった。
わざと明るい話をして
馬鹿みたいに笑って
また一日が終わった。
今日も生きてる心地がしなかった。
生きてるって実感するのは
しゅんといる幸せな時間だけ。