君だけのもの。
世間はそんなに甘くはなかった。
高校を中退した
ましてや16歳の少女を
雇ってくれるところなんて
そうそうなかった。
いつの間にか受ける店もなくなり、
親から見放され、
私自身も荒れていった。
深夜のコンビニで柄の悪い男女が
たむろしている集団の中に
私はいた。
金髪の長い髪に
厚い化粧に
たくさんのピアス。
手にはタバコ。
だらしない服装。
私を雇ってくれるところなんて
この世の中どこを
探してもないだろう。
もう、人生どうでも
よかった。