コスミックダスト-戦塵の宮殿
☆:※・・★:・★*・・☆
「猟サンは王子を信じますか?」
夜中にサムトがオレの枕元で呟いた。
「何やねん、こんな時間に」
「兄を殺した張本人が目の前にいるのに、ボクは何もできないんですか?」
「ミドリのこと・・・まだ恨んでいるのか?」
「兄を殺したのは王子です」
「オマエの命を助けて、傷の手当てをして、こんなスイートルームに泊めてくれて。そんなミドリにまだ復讐したいか?」
「兄の無念を考えたら当然です。猟サンは他人だから悔しくないんです!」
「オレかて悔しいわ! そやけどミドリは何も知らなかった。ただ須原サンが王妃を殺したと吹き込まれて、オマエがミドリを恨むのと同じように、ミドリかて須原サンを恨んだ。分かってやれよ。許してやれよ」
「王族には・・・人間の血が流れていないんです。悔しいです。こんな星に生まれたこと」
「寝ろよ。とっとと寝ちまえ。傷、まだ痛むんやろ?」
サムトは枕に顔を伏せた。
悔しい、というより、哀しくてたまらない、とサムトの背中が訴えているようだった。
「猟サンは王子を信じますか?」
夜中にサムトがオレの枕元で呟いた。
「何やねん、こんな時間に」
「兄を殺した張本人が目の前にいるのに、ボクは何もできないんですか?」
「ミドリのこと・・・まだ恨んでいるのか?」
「兄を殺したのは王子です」
「オマエの命を助けて、傷の手当てをして、こんなスイートルームに泊めてくれて。そんなミドリにまだ復讐したいか?」
「兄の無念を考えたら当然です。猟サンは他人だから悔しくないんです!」
「オレかて悔しいわ! そやけどミドリは何も知らなかった。ただ須原サンが王妃を殺したと吹き込まれて、オマエがミドリを恨むのと同じように、ミドリかて須原サンを恨んだ。分かってやれよ。許してやれよ」
「王族には・・・人間の血が流れていないんです。悔しいです。こんな星に生まれたこと」
「寝ろよ。とっとと寝ちまえ。傷、まだ痛むんやろ?」
サムトは枕に顔を伏せた。
悔しい、というより、哀しくてたまらない、とサムトの背中が訴えているようだった。