コスミックダスト-戦塵の宮殿
とは言え、不味かろうが貧相だろうが、食わなければ体力が持たない。

「サムト。食おうぜ」

「毒が入っているかも知れませんよ?」

「はあ?」

「でなきゃこんな贅沢な食事を僕たちに与えるわけがない」

「そこまで人間不信になったか。無理もないな。そやけどどここで毒殺するつもりなら、オレたちはここに来るまでにとっくに殺されてる」

「ボクは殺されかけましたけど」

「これは大丈夫や。なあ?」

オレはリズミーに相槌を求めたが、リズミーはウンともスンとも言わず立っているだけだった。
感じ悪過ぎ・・・・・・

「って言うか、オマエ、ずっとオレたちが飯食うところをそうやって見てんのか? 不味そうな飯が余計不味くなるんやけど?」

リズミーに言ってやった。
それでもリズミーは顔色ひとつ変えず、何を見ているのか知らないが、同じところをみつめてじっと立っていた。

「どないな教育されてんねん。ムカつく!」

ブツブツ言いながらも木の実を口に運んだ。
想像通りの味だった。
お世辞にも美味いとは言えない。

「でもね猟サン」

オレが食べたのを見てサムトもサラダを口にした。

「宮殿のメイドは、女性の憧れの仕事なんです」

「はあ?」
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