コスミックダスト-戦塵の宮殿
「男性が軍人になって国王に仕えるのと同じように、女性はメイドとして宮殿で働きたがるんです。家柄が良くないとメイドになれないんです」

「なのにこの態度かよ?」

「宮殿で働いている人はみんな、ボクたち平民をバカにしているから、だからこんな態度になるんじゃないですか?」

「ほぉ。上等じゃねえか」

「勝手なこと言わないでください!」

リズミーが声を荒げた。

「オマエ・・・・・・」

正直言って驚いた。
リズミーには感情がないと思っていた。

「此処で働いていることに満足していないと言うことか?」

「申し訳ございませんでした」

リズミーは頭を下げてから、また黙り込んでしまった。
オレはそんなリズミーの顔をじっと見た。
だがリズミーは目を合わせてくれなかった。
なのになぜかリズミーの心の叫びが聞こえる気がした。
そしてそれは悲痛の叫びとなっているような気がした。

もちろんオレに人の心を読む能力はないが。
 
食事の後片付けをしてリズミーは出て行った。
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