コイロキシルテ


「アナタに名前はある?」



少女は五歳位の小さい子で、

ボロボロのワンピースを着て

こちらを見ていた。



その子の一言が嬉しかった。



その子が自分と重なって思わず

少女の問いに答えていた。



「私に名前は無いよ。悪魔だから。」



少女は驚くどころか


私に微笑んだのだ。


不思議な少女。




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