コイロキシルテ
さぁ、思い出してメアリー
生まれ変わったあたし。
「思い、出したっ。」
私は蚊のような声でつぶやいた
無意識に流れた涙は
嬉しさと悲しさと
それと幸福感
目の前に私が望んだ世界があって
私の大好きな人たちがいる
ああ、なんでここが始まりの街なのか
なぜ私がそれを知っていたのか分かった
「メリー、私の大事な悪魔ちゃん。」
私は涙を流したままメリーに抱きついた
「メアリー?思い出したの?」
アリーが涙声で聞いてくる
「お姉ちゃん?」
リリーが不思議そうにアリーを見つめる
「うん、思い出したよ。」
私は思いっきり笑って見せた。
「本当に私に名前をくれた
あの子なの?」
メリーが心配そうに見てくるから
思わずふきだした