笹ノ丘学園〜若者よ、恋をしろ〜








「はい、じゃあ今日はプリント配ってさようなら。」


「はーい!はいはーい!ハルちゃーん!席替えしましょうよー!」

よし!あとは号令して終わり。って時に空気の読めない朝日奈雛乃が手を上げる。


「それは今度考えます。…はい、起立〜」

「え、ちょっと待って!今度っていつー?今いつ席替えするか決めようよ〜!」

「…はぁ…‥。」

ホント…こいつ…。『小さい犬程よく吠える。』まさにそれだ。
身長の小ささなんて忘れそうになるほどの態度のでかさ。


「ハルちゃん!ひなは、雪斗の隣って決まってるからね!?あと紗佑も近くじゃないと嫌だー!!…だって紗佑頭良いし〜ノート見せてくれるし〜…それから〜…

いたぁぁあああ!」



紗佑チャンをなんだと思ってるんだ。とか思ったら無意識のうちに出席簿で朝日奈の頭を叩いていた。


「…‥あ、悪い。…これ以上身長縮んだら困るもんな。」


「うわあああ!暴力反対!!暴言まで!ハルちゃんサイテー!!」

「ハイハイ。先生サイテーなので席替えもしません。朝日奈は富田と隣の席にもなりません。
はい、みなさんさよーならー。明日もちゃんと来るように〜。」





『さようなら』の言葉を待っていた生徒達はすぐに出て行った。








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