腕挫十字固-うでひしぎじゅうじがため-
「情報取ってこい」

「ちょっ……まっ……わあっ!?」

 考え直そうよ。という時弥を蹴り飛ばした。

「!」

 べしゃ! と音がして男たちが目を向ける。

「あ! てめぇ!」

 茶髪の男が駆け寄ってきた。

「いいか、俺の事は絶対に誰にも言うんじゃねぇぞ」

 杜斗は時弥にしか聞こえない音量で発して身を隠す。

「あたた……。!」

 頭を押さえている時弥に茶髪はモデルガンの銃口を向けた。

「やっぱそうなる?」

 時弥は薄く笑って立ち上がり肩の高さまで手を挙げた。
< 17 / 66 >

この作品をシェア

pagetop