腕挫十字固-うでひしぎじゅうじがため-
「理絵ちゃん」
「はい」
「捕まった理由は解る?」
優しく問いかけると少女は少しからだを強ばらせる。捕まった時の事でも思い出したのだろうか、瞳の潤みが増した。
「きっとパパのお金だと思う」
「! 君のお父さんは何をしてる人?」
「IT企業の社長してるって……」
詳しい事業内容は解らないのだろう。まあそんなものだ。時弥は納得付けて続ける。
「いつ捕まったか解る?」
「昨日……ショッピングに行こうとして歩いてたらいきなり後ろから」
「そか。怖いこと思い出させてごめんね」
無言で首を振った少女から視線を外して聞いた事柄を整理する。
歩いていたって事は今までそんな危険は無かったという事だから大きな会社じゃないのかな?
IT企業っていうのは最近、知名度の上がってきた業種だから金持ちが多いと思われがちだ。
「はい」
「捕まった理由は解る?」
優しく問いかけると少女は少しからだを強ばらせる。捕まった時の事でも思い出したのだろうか、瞳の潤みが増した。
「きっとパパのお金だと思う」
「! 君のお父さんは何をしてる人?」
「IT企業の社長してるって……」
詳しい事業内容は解らないのだろう。まあそんなものだ。時弥は納得付けて続ける。
「いつ捕まったか解る?」
「昨日……ショッピングに行こうとして歩いてたらいきなり後ろから」
「そか。怖いこと思い出させてごめんね」
無言で首を振った少女から視線を外して聞いた事柄を整理する。
歩いていたって事は今までそんな危険は無かったという事だから大きな会社じゃないのかな?
IT企業っていうのは最近、知名度の上がってきた業種だから金持ちが多いと思われがちだ。