腕挫十字固-うでひしぎじゅうじがため-
 男と女では同じ鍛えた者同士である場合は絶対的に男性が強い。

 そんなコンプレックスを持つ姉は何故か物心ついた時弥を鍛え始めた。

 恋人が出来るまでのボディガード的な役割をさせようと考えたのだ。

 5つほど年の離れた姉だがそのトレーニングは本格的で時弥は姉の教え方が上手かったのか近所の暴走族、数人にも勝てるほど腕を上げていた。

 そんなおかげで暴走族や暴力団からの誘いが頻繁になり……先にキレたのは姉だった。
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