腕挫十字固-うでひしぎじゅうじがため-
「どこに行ったんだあいつ……。ぐぎゃ!?」

 時弥は再び背後から忍び寄り跳び蹴りをお見舞いした。

「……他のやり方ないのかよ」

「これが一番、効果的なの」

 そうだろうな。

 完全にのびてるぜ……と杜斗は目を据わらせて気絶している藍色スーツを見下ろす。

 同じように縛り上げ倉庫の奥に押し込んだ。

 そしてまた山の中に隠れて様子を窺う。
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