腕挫十字固-うでひしぎじゅうじがため-
「お前らも動くなよ」

「くっ……仲間がいたのか」

 苦々しい表情で杜斗を黒スーツは睨み付ける。

「武器を捨てろ」

「くそ……」

 茶髪とピアスとドクロブレスレットが改造モデルガンを放り投げた。

 それを見て時弥は安堵の溜息を漏らす。

「なんとなく事件解決?」

 時弥が発した瞬間──銃声が空に響き渡った。

「え……?」
「ぐっ……」

 気がつけば目の前に杜斗が立っていた。
< 55 / 66 >

この作品をシェア

pagetop