腕挫十字固-うでひしぎじゅうじがため-
杜斗は病院で傷の手当てをしたあと、警察でさらに事情を詳しく訊かれ同じく聴取を受けていた時弥と町をあとにする。
その後、あの事件について聞いた処によると……理絵という女性は親の金で覚醒剤を買い、それによって利益を得ていたらしい。
昔と違い最近では暴力団関係に頼らなくても覚醒剤の取引が出来てしまう。
ある意味、彼らは裏の社会の秩序を守ってきていた訳だ。
今ではそのタガが外れて黒い部分が表の社会にまで這い寄ってきている。
とはいえ、それが彼らの存在を容認するものであるのかどうかは疑わしい処だが。
時弥がのぞき込んだワゴンには、取引に使用する紙幣の入ったジュラルミンケースが乗せられていたのだ。
理絵が人質を演じたのは時弥の力と他に仲間がいないか探るためだった。
その後、あの事件について聞いた処によると……理絵という女性は親の金で覚醒剤を買い、それによって利益を得ていたらしい。
昔と違い最近では暴力団関係に頼らなくても覚醒剤の取引が出来てしまう。
ある意味、彼らは裏の社会の秩序を守ってきていた訳だ。
今ではそのタガが外れて黒い部分が表の社会にまで這い寄ってきている。
とはいえ、それが彼らの存在を容認するものであるのかどうかは疑わしい処だが。
時弥がのぞき込んだワゴンには、取引に使用する紙幣の入ったジュラルミンケースが乗せられていたのだ。
理絵が人質を演じたのは時弥の力と他に仲間がいないか探るためだった。