あんたとあたし。



 変顔のプリクラを取り合いながら、次はアイスクリームの専門店。


 カバンを置いてスプーンを手に取った瞬間、彩にカバンを取られた。


「ちょ、彩っ!」


「留衣が悪いんじゃんっ♪」


 そう言いながら、携帯の電池パックのフタの裏に変顔のプリクラを張られた。


「彩~っ!!」


 あたしが携帯を取り返そうとすると、彩の両手が空いている隙を狙って、修が彩の携帯を取った。


 あ、とあたしと彩が言った瞬間、修は彩の携帯に彩の変顔のプリクラを張った。


「修~っ!!」


「あ、彩、やめろって。」


 彩が修の携帯を取り上げ、修の変顔のプリクラを貼り付けた。

 あたしはすかさず、その瞬間を写メる。


 まるで、小さな子ザルが兄弟でじゃれ合うかのよう。


 近くの喫茶店に入って、3人で雑談した。


 
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