あんたとあたし。


 この二人は多分、あたしが疲れてるから、ストレス発散になればと思ってるんだろう。


 尚更、疲れてるから、休みたいなんて言えない。



 仕方ない。ここは行ってやるか。


「いいよ、行くわ」


 まぢでっ??二人の歓声が家中に響く。


 一瞬生じが顔をしかめた。

 あたしも同じく。


「っつーことで、茜ちゃんと二人で行ってら。」


 はぁ?と祥志の叫び声。


 いいじゃんべつに、とあたしはあっさり。
 
 祥志は立ち上がってふざけんなと、顔は真っ赤。


 そんなに行きたきゃ誘えばいいじゃん。


 あ。


 この時、妙案が浮かんだことは言うまでもなく。


「行きたいんなら行く方が良いですって」

「ほんとにぃ~」


 彩たちが祥志を説得している間に、ガラステーブルの上に手を滑らせる。


 ・・・と、届けっ!


 必死に腕を伸ばし、祥志が彩たちに目が向いてる間に・・・。

 そして・・・。


 携帯をゲット☆


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