あんたとあたし。
Ⅲ
朝、起きて、階段を下りると、いつものように明ちゃんが化粧をしていた。
「おはよ。」
「あー、おはよ。」
軽く挨拶を交わして、トーストを焼いた。
この家では、朝ごはんは自分でするのがルール。
祥志は面倒くさがりだから、ご飯を食べずにギリギリまで寝ている。
明ちゃんは、バリバリのキャリアウーマンだ。
結構な地位についてるみたいで、残業もないし、早く出勤することもない。
ご飯を食べて、制服に着替えて、明ちゃんと一緒に家を出た。
「今日は、ちゃんと連絡してよー。」
そういって、車に乗り込んだ明ちゃん。
車が左折して見えなくなってから、バス停に向かった。