あんたとあたし。
「弘貴の先輩が女の子紹介してってうるさいんだって。」
一度だけ、面識のある弘貴という、彩の従兄。
かなりチャラい風貌で、彩に悪いけど、あまり好まない感じだった。
「で、それとあたしは関係ないけど?」
「いやそうなんだけど。」と、口ごもった彩。
「あまりにしつこいから弘貴、合コン組んじゃったんだって。」
しつこいからってなんでセットすんだよ。
「放っておけばいいのに。」
彩は無視して、言葉をつなげる。
「でも、女の子の数が足りないんだって。だから、あたし誘われたんだけど・・・。」
「修がいるから行けないから、あたしを誘ったと。」
「そうそう」と首を縦に振る彩。