あんたとあたし。
THREE
Ⅶ
―――――「えー、本日で一学期も終わりですが―――・・・」
蒸し暑い体育館の中、長ったらしく続く校長の話。
出席番号順に並ばされたあたしは、ブレザーのシャツの胸元をぱたぱたと煽った。
今日は、高校の終業式。
明日から、野球部マネージャーが始まるわけだ。
「留衣ー。」
名前を呼ばれて、後ろを振り返った。
視線の先には、手をちょいちょいと動かしている彩の姿。
あたしは、人の目も気にせず、立ち上がって、彩のいる場所まで歩いた。