初心者レンアイ(仮)
とある放課後――
私は、委員会で広川が来るのを教室で待っていた。
今日は部活優先日じゃ無いから、野球部の広川も委員会に来る。
ふと窓際まで行き、外を見る。
部活に励む生徒や、帰宅する生徒でそこは賑やかだった。
ふと、一緒に並んで歩いている男女が目に入った。
それはきっと、恋人同士。
仲が良さそうに、手を繋いで歩いてる。
いいなあ。
思わずため息をつく。
私の隣に現れる人は一体誰なんだろう。
真っ先に浮かんだのは――・・
「何?ああいうのにあこがれてるん、中山。」
突然、聞き覚えのある声が聞こえた。
「ひゃ…」
広川だった。
「ふうん…、中山がねぇ…。」
無自覚なのか自覚してるのかは不明だけど、いつも広川は私を煽るような事をいう。