初心者レンアイ(仮)

「情けななくなんてないよ。誰だって、泣きたくなることだってあるもん。」



少し驚いた顔の広川。



「私にはなんにも出来ないから、広川が帰りたくなるまで側にいてあげる。」




ギュッ




そう言った瞬間、ブランコを握っていた私の手は、広川の大きな手で包まれた。。



「少しだけ…こうさせて。」




私の体温が上がり、鼓動が高鳴る。



「…うん。」





今日は曇っていて、星や月は見えなかった。



その代わり、公園の街灯だけが、私達を照らしていた。

< 26 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop