初心者レンアイ(仮)
初心者の憂鬱
次の日…
「おはよう、中山さん。」
突然、男の子に挨拶された。
「お、おはよう。えっと…」
「筒井健吾だよ。」
彼はにこりと笑った。
「分からないのも無理ないよね。最近初めて話したばっかりだし。」
あ…
思い出した。
確か、数学を教えたことがあった人だ。
じゃあ、と筒井くんはクラスの男子のところへ行ってしまった。
急に、何だったんだろう…?
意味深な言葉に驚いていた、その時だった。
「朝っぱらから、何変な顔してるんだよ。」
聞き覚えのある声に振り向くが、何か違うような…。
「ひ、広川!?」
「おう、おはよう。」
感じた違和感は、『口調』だった。