初心者レンアイ(仮)
「そういう事か…。」
筒井くんは少し小さくため息をつき、言った。
「広川は人気があるからな…。そうやって悩んでる女の子は沢山いると思う。」
やっぱり…
私は目を伏せた。
「でも、最近中山さん変わったなって感じてた。それが広川のせいなんて、ちょっと嫉妬しちゃうな。」
え…?
「僕だったら、好きなコにしか優しくしたりしないのに。」
困惑する私に、筒井くんはもう一言付け加えた。
「またいつでも相談に乗るよ。…その代わり、僕のこと健吾くんって呼んで。」
その言葉に、私は促されて言った。
「ありがとう、健吾くん。」
そして、私達は教室へ戻った。
話した事で、心は少し楽になった。