初心者レンアイ(仮)
◆第3話◆
好きになるという事
「ちょっと健吾くん!?あんな言い方、広川に誤解されちゃうよ…!」
健吾くんに手をひかれながら、私は言った。
「ああでも言わないと、広川も納得しなさそうでしょ?」
「でも…。」
でも、嫌だよ。
広川に、誤解されたくない。
ただでさえ今、広川に避けられてるもん。
これ以上、嫌われる様なことしたくないんだよ。
「やっぱり、今日はいいよ。また今度お願い…ひゃ!」
息がかかりそうな距離に、健吾くんの顔があった。
腰を支えられて、片手を握られている状態。
身を捩ろうとすれば、脱け出そうな体制なのに…
何故か、目を逸らすことが出来ない。
「…僕の方が、先だったんだ。」
小さな声が耳に届いた。