初心者レンアイ(仮)
そして当日…。
「紗枝〜!」
「あ、千夏ちゃん!」
私達は、試合がある学校で待ち合わせた。
「にしても、一年生で試合に出して貰えるなんて二人とも凄いよね。」
「そうね、さっすが哲士!」
…柊もだってば。
自分の彼氏をベタ褒めする千夏ちゃんを横目に、グラウンドを見つめていると…
「わっ!!」
「ひゃっ!!」
急に後ろから肩を揺らされ、変な声をあげてしまう。
「はは、びっくりした?」
柊だった。
後方には、野球部の皆さん。
「来てくれたんだ?超うれしい。」
「柊が誘ったんでしょ。」
柊は、そうだなって笑った。
「あ、何々、広川。お前彼女いたのか。」
柊の先輩らしき人が、柊の後ろから覗き込んできた。
「そうですよ。かわいーでしょ。」
柊は得意気に言った。
何か恥ずかしい。
私は視線を柊から離す。