【S・S集】25時〜溢れた時間〜
前回と、同じ寺で同じお坊さん、そしてほぼ同じ位置関係。私は気付かれないように、常に横を意識する。
お経が始まってすぐに、私は行動に出た。
乱暴に立ち上がり、横に指をさす。
「やっぱりそうか。そうなのか!」
皆が驚き、ざわめく。
「てめぇは、兄貴を……」
そこまで言ったところで、相手が謝ってきた。
「すいませんでした。その、あの、申し訳ありません」
頭を床にこすりつけ、必死にお坊さんは謝っていた。
「一年前も間違えやがって、読めないならフリガナぐらい振っとけよ!」
あの時と同じく、横の義姉さんはただ微笑んでいるだけだった。
お経が始まってすぐに、私は行動に出た。
乱暴に立ち上がり、横に指をさす。
「やっぱりそうか。そうなのか!」
皆が驚き、ざわめく。
「てめぇは、兄貴を……」
そこまで言ったところで、相手が謝ってきた。
「すいませんでした。その、あの、申し訳ありません」
頭を床にこすりつけ、必死にお坊さんは謝っていた。
「一年前も間違えやがって、読めないならフリガナぐらい振っとけよ!」
あの時と同じく、横の義姉さんはただ微笑んでいるだけだった。