なんとなく使用人
「なーに?」
私は何事もなかったかのようにドアを開けた。
お母さんはとても綺麗な青いドレスを着ていた。
元々綺麗なお母さんだから、さらに輝きが増した感じ。
「あのね、あなたもうここの子になるわけじゃない?こういう家の人っていうのは使用人を付けてるもんなの。だからあんたに5人くらい付けたいんだけど、どうかしら?」
「使用人?」
まあ、あのドS野郎がいないなら私はOKだけど・・・。
「後から決めて欲しいんだけど・・・。」
ええ!面倒くさい!
こんな気分の時に選びたくなんてない!
「誰でもいいよ。」
どうせ完璧な人ばかりなんだろうし、あいつに当たる確立なんて低いんだろうし。
「えっ?いいの!?」
お母さんは「待ってました」と言うように、ニコッと笑いながら、廊下に手招きした。