闇華




「…こ、わかった…」



辺りを見渡す。
アルミスさんの姿はなくて、薄暗い景色だけが広がっていた。


ほっとため息をつく。



「姫様!!!」



肩をぐっと後ろに引かれてそのまま後ろへ倒れてしまいそうになる。
だけど、温かい手がそれをふさいでくれた。



「…ハウィス…」



肩で息をしているハウィスは私の顔を見ると安心したように目を細めた。



「姫様。今までどこにおられたのですか!!ハウィスは心配しました!嫌なことがあったならわたくしに相談なさってください!もう、こんな所まで来ないようにしてください……」



ああ、私は何をしていたんだろう。



「ごめんね、」















私はハウィスに支えられながら、「闇に近い場所」を後にした。




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