闇華
光
―――…
「メロナはどこだよ?!」
広い部屋に大きな声が響く。
「…キロ!落ち着きなさいっ!」
部屋には父、母、俺、医師だけ。
俺の妹のメロナだけいない。いつもは朝から晩まで俺の部屋にいるはずのメロナ。
どうして―…3日もこない?
家にだって帰ってない。
これが落ち着いていられるかよ?!
父と母も血眼になって探してるらしいけど、大体3日もたってるのに見つからないとか可笑しい。
大体、こんな小さな村で―…いなくなるなんて可笑しい。
だけど、もう一つ可笑しなことがある。
日が経つと共に、俺の病は治りつつある。
あんなにも治らないと言われた病がだぞ?
医師にはまだ、動くなと言われてるけど…自分の体は自分で分かってるつもりだ。
だからもう、メロナを探しに行く!!
俺はその夜、家を抜け出した。