闇華
シュタ、だかスタ、だか音を立ててあたしとメロナは姿を現した。
「あれ、あたしの家の一つ。同居人1人いるけど気にしないでねー。」
ギィッと小さな音を立ててクリーム色のドアが開く。メロナはパチパチと瞬きをしながらあたしに続いた。
「あ、アルミスお帰り。…なに、そのちっこいの。」
ドアをあけた瞬間聞こえてきた声にあたしはあからさまに眉を寄せた。やたら背の高い男があたしたちを見下ろす。背が高いうえに顔が整っているからむかつく。
「ちっこいのとか言わないでよねー、今日闇墜ちした子。」
「ふーん。闇墜ちねー。」
「よ、よろしくおねがいします。」
ぺこりと頭を下げるメロナ。あー、律儀だこと。そろそろ名前決めないとねぇ。
「あんたの名前。何しようかねー。」
うーん、あたしは首をひねる。この手のものは苦手だ。名前なんてメロナでいいじゃん。あ、もうメロナにちなんでメロンで。
「よし、メロンで。」
「お前まじでゆってんの?」
「うん?そうだけど。」
「メロン…ねー。ま、いいんじゃない?俺チビってしか呼ばないだろーし。な、チビ。」
「う、あ…はぃ。」
あ、縮こまってるよメロン。あ、メロンしっくりくるな。
「じゃ、メロンで。」
あたしはそうゆうとドカッとソファーに座る。あー、なんか何日も光の世界の空気吸ってると疲れるなぁ。