闇華





時間がなにを指してるか。それは俺がアルミスに出会った頃の話になる。
アルミスが俺と出会って間もない頃、俺はアルミスが欲しくて欲しくてたまらなくなった。

圧倒的な力に、美しい容姿。

俺にはない何かを持っているアルミスに惚れた。


「アルミス!俺もつれてけ。」

ある日、アルミスがある仕事で遠出に行くとなった時。アルミスは俺に来るなといった。
その時の俺は納得をしたふりをしたけど、俺はアルミスのあとを付けたんだ。アルミスは途中まで気づかなかった。
だけど、ある茨の門の前でアルミスは後ろを振り返った。


「どうして、ここにいるの?」

あん時は怖かった。だけどガキな俺はアルミスに突っかかっていったんだ。


「ついて行きたかったからだ。」


「それが理由?…邪魔だなぁもう。―――…帰って大人しくしてて、アルビス。」


優しい言い方だったけど、俺が「帰らない。」といおう踏み出した瞬間だった。ヒュッて音がして、目をつぶった俺。次に目を開いたときには自分の家にいたんだ。


所要時間は3時間。


俺の最短記録だ。




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