闇華
光
カーノside...
ズキンと頭に痛みが走って目を覚ます。
また、今日も同じ日々が始まるのかと思うと吐き気がした。
「……え?」
頭をさすりながら目を開けると、そこは灰色の世界だった。
あたしは驚いて目をこれでもかってくらいに開く。
どういう事だろうか。
あたしは、どうやってこんな所まで―…
そうして思い出す。
そうだ、あたしはアルミスさんにあって…あ、ここは狭間だ!
キョロキョロ辺りを見渡す。
草や木も灰色。遠くに見えるあたしの城も灰色だ。
風景や、場所こそおんなじだけれどどれも時間が止まったように動かない。
草に触れてみると、草だった。水にも触れてみるが、やはり水だった。
強いていえば、命がない。ということだろうか。
深くため息をついて、城を見てみようと足を踏み出す。
すると、くすりと笑い声が聞こえた。