‐hide‐ハイド
―図書委員、か…。
どうしよう…
ここで誰かが手を挙げればクラス中が安堵の息を漏らすだろうな……。
自分じゃなくて良かったって。
それは少し不快だけど、私が犠牲になればみんなの役に立てる…。
「いないなら残った人でジャンケ…」
「やります」
司会の言葉を遮って手を挙げた。
「私、やります。図書委員」
本当はやりたくなんてないけど…
誰もいないんならやってもいいかな?
結構本は好きだし。
私はニコッと笑った。