‐hide‐ハイド
ネクタイのボーダーの色はちょうど3種類あるのでローテーションのように回っている。
だから次に入学してくる後輩は今の3年生の赤色ボーダーを締めることになるということだ。
「そろそろ行くよ~?」
1階から母親が私を呼ぶ声がする。
「は~い!!…やっぱり曲げてこ」
1回スカートを曲げて全身をチェックして部屋を後にした。
リビングに入ると、母親が見事に変身していた。
普段私と同じようにジーパンとトレーナーの格好をしているのに今は淡いレモン色のスーツを着ている。