‐hide‐ハイド

私は何も言えなくて、見ているだけ。





だって、私からは見える汐の顔が、必死に感情を押し殺していたから…。




「本当、最低で馬鹿だ!!…馬鹿だよ。バカ…。1人で苦しむなんて…」


「汐…」







名前を呼ぶので精一杯だった。



「ずっと、1人で苦しんで…。ボロボロでしょ?そうだ…最後にいいこと教えてあげる!!」





そう言って笑顔でユイトさんに向き直る。


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