‐hide‐ハイド

嫌われるに決まってるじゃないか。



そう考えて、自嘲した。






「…ごめんね。変な話してさ。同性愛なんてキモいよね。今まで仲良くしてくれてありがとう」



沈黙に堪えられず早口で話した。




聞いてくれただけで十分だ。



ありがとう。



「…っ!琳!!」




歩き出した足を止め、振り返る。




「俺、黙ってたけど、琳が好きなんだ」




真剣な徠の表情。




何も言えなかった。


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