‐hide‐ハイド
「私は…汐が好きです」
まるで金縛りに会ったように動けない。
琳の肩が小さく震えている。
初めて見た琳の姿。
ずっと、自分の中で悩んでたんだね。
気持ち悪いって…。
そんなことないよ。
「あ、振ってくれていいからさ!…分かってるから、ね」
空元気な琳。
「…今は、まだ分からないの。返事は少しまって?」
「え?」
「琳はちゃんと、言ってくれたらから、私もちゃんと返事したい。女同士とか関係なく」
「っ…ありがとう!!」
琳は泣きながら、でも、笑顔だった。
綺麗。
琳を見て何度思ったか、
でも、今は比べものにならないくらい綺麗だ。