片思いの空
和馬とは降りる駅も一緒だし、家も向かい


電車を降りてからも話は尽きなかった




「なぁ、さや」


なんかいつもの和馬と違う声



「何ぃ?」



「お前、松葉と友達?」


友達…
その響き
嬉しいはずなのに胸がきゅうってなる


「うっ…うん…友達だよ…」


和馬の顔が見れない



「ふーん」



えっ
なんかいきなり興味なさそうな態度


なんだったんだろ



「あっ、もう着いちゃったね」



「また明日な」



「うん、また明日ね!!」



「さやっ」



力強い声
和馬…?



「何?」



「松葉だけはやめとけ」


いつもは見せない
真剣な表情



それだけ言うとさっさと家に入っていった




その夜も全然寝れなかった

和馬の一言が気になって



どうしてあんなこと言ったんだろ?



よしっ


「早く寝よう」


そう呟いて電気を消した



明日になればまた会えるからね


優介君に…
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