片思いの空

俺の気持ち

[優介SHORT*STORY]



俺とあいつ…亜美が出会ったのは、俺が中1、亜美が中3だったころ




「おい、あいつの噂知ってるか…?」




また始まった



俺には入学したときから絶えずありとあらゆる"噂"が出来上がっていた



「あいつさ、隣の中学の子無理矢理犯したらしいぜ」
「まじ!?最低な奴っ」




馬鹿馬鹿しい…
俺はいつ犯罪者になったんだ?


女子の間では、俺の父は大企業の社長だとか、ホストしてるとか

ありえない設定になっている



めんどくさいから
相手になんてしない




俺は独りでいい
今までもそうやって生きてきたんだから…




毎日、毎日
自分に嫌というほど言い聞かせた



そのおかげで涙なんて一滴もでなかった





そんなつまらない日常


俺は放課後に呼び出された


同じクラス…らしい女子
名前なんて知らない
存在自体知らない




「優介君、わたし…ずっと好きだったの」




「…ごめん」



「どうして!?なんでダメなの!?」
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