片思いの空
授業が終わる間
ずっと恐怖心だけが募っていった



「さやっ!!ごめん!!」


頭を机すれすれまで擦りつけて謝る純ちゃん



「わっ…!!そんなことしたら髪の毛崩れちゃうよ!!」



「うちも!!ほんとにごめん!!」


つかさちゃんも同じことをしている




「いいよ…そんなの!!」



「だって今日バイトあるから手伝えないし…」



「うちも…」




申し訳なさそうな二人を見ているとこっちまで悲しくなるよ





ガラッ



「ぎゃははっ…さや〜お化け室の掃除だって?」



そんな空気を一瞬で変えた幼なじみの和馬


相変わらず空気読めないんだね


「何しに来たの?」



少し怒ったように聞く



「何って、冷やかしに来たんだけど?」



そういうことをさらっと言えるなんてね…



深いため息をついたわたしを見てさらに笑い飛ばす




むぅっと
膨れっ面をしたら




「フグみたいだな」



と言って帰っていった



ほんとに失礼



それを聞いた教室中のみんなが笑っていた



純ちゃんもつかさちゃんもいつの間にか笑顔になっていた


なんかよかった
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